アルフレッド・シスレーはどんな画家?有名な絵画と鑑賞できる場所も紹介

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アルフレッド・シスレーという画家は、印象派を代表するひとりとして今も広く知られています。生涯のほとんどをパリ近郊で過ごしながら数多くの風景画を描き続け、モネやルノワールとも深い親交を結びました。ここでは、シスレーの画風の特徴や代表的な絵画の魅力、実際に観賞できる美術館について、くわしくご紹介します。

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アルフレッド・シスレーはどんな画家?

アルフレッド・シスレーは1839年にパリで生まれたイギリス人の画家で、印象派を創立したメンバーのひとりです。国籍はイギリスながら人生の大半をフランスで過ごし、セーヌ川やロワン川沿いの風景を描き続けました。

モネやルノワールが人物画や都市風景にも挑んだのに対し、シスレーはほぼ一貫して田園風景を選び光と大気の表情を丁寧に描いています。派手さはなくとも水平線や垂直線を巧みに使った構図には静かな美しさが宿り、没後にその画風が高く評価されるようになった画家です。

アルフレッド・シスレーの生涯

1839年、シスレーはパリで織物貿易を営むイギリス人実業家の家庭に生まれました。18歳のときにビジネスを学ぶためロンドンへ渡りますが、そこでウィリアム・ターナーやジョン・コンスタブルの作品に触れたことで、画家になる道を志すようになります。

数年後にパリへ戻りシャルル・グレールの画塾に入門したことが、シスレーの画家人生の大きな転機となりました。裕福な家庭で経済的な心配をせずに制作に専念できていましたが、1870年の普仏戦争で実家の家業が傾き、以降は経済的な苦労を抱えながら制作を続けることになります。

モネとルノワールとの出会い

シャルル・グレールの画塾で、シスレーはモネやルノワールと出会い、深い友情で結ばれていました。彼らは共通してアトリエより戸外で自然を観察しながら描くことを好み、フォンテーヌブローの森で並んで制作した時期もあります。

1874年には第一回印象派展に参加し、以降の展覧会にも継続して出品を続けました。モネやルノワールが後年画風を大きく変化させたのに対し、シスレーは印象派本来の画法を守り抜きます。そのため、シスレーこそ最も典型的な印象派の画家だと評する美術史家も少なくありません。

シスレーの有名な絵画

シスレーは生涯に約900点もの油彩画を残しましたが、その多くはセーヌ川やロワン川沿いの穏やかな風景を描いたもの。都市の喧騒から離れた郊外の何気ない景色を選び、光と水面の表情を粘り強く描き続けたことがシスレーの画家人生を貫く姿勢でした。

同じ場所でも季節や時間帯によって光が変わることに強い関心を寄せ、繰り返し同じモチーフに向き合っています。以下にご紹介する特に有名な代表作4点は、それぞれの作品の背景を知っておくと実際に見たときの印象もぐっと変わってくるはずです。

『ポール=マルリの洪水と小舟』

『ポール=マルリの洪水と小舟』は連作7点のうちの1点で、1876年に描かれた代表作でセーヌ川沿いの町が増水した場面を題材にしています。洪水という災害的な出来事を扱いながらも、画面全体には不思議な静けさが漂っているのが特徴。

水面に映り込む家々の姿が被害の生々しさよりも幻想的な雰囲気を強め、水と空が溶け合うような穏やかな色彩でまとめられています。舟に乗った人々の小さな姿がさりげなく添えられ、自然の脅威を静かに受け止める人間の営みも感じ取れます。

『ルーヴシエンヌの雪』

『ルーヴシエンヌの雪』は1878年ごろに描かれた作品で、シスレーが好んで取り組んだ雪景色シリーズのひとつ。舞台のルーヴシエンヌはパリ近郊の小さな町で、シスレーが一時期暮らしながら数多くの風景を描いた場所でもあります。

天候の変化に強い関心を持っていた彼らしく、静まり返った雪の白さと灰色がかった空の対比が見事に表現されています。雪道を歩く人物がさりげなく描き込まれ、厳しい寒さの中にも生活の温かみが感じられる構成です。そして両側に建物を配して道を一点透視図法で描く構図は、シスレー作品でよく見られます。

『モレの教会』

『モレの教会』はシスレーが晩年を過ごしたモレ=シュル=ロワンのノートルダム教会を描いた連作のひとつで、1893年から14点にわたり描かれました。同じ建物でありながら、光の当たり方や時間帯によって表情ががらりと変わる様子が丹念に描き分けられています。

そして光の移ろいを通して時間の流れを感じさせる点に、シスレーならではの繊細な観察眼が表れています。この連作はモネが同時期に手掛けたルーアン大聖堂の連作と比較されることも多く、印象派における同一モチーフの反復という手法の広がりを示す好例といえるでしょう。

『ガレンヌ村の橋』

『ガレンヌ村の橋』は1872年、シスレーが画家として油が乗り始めていた時期に描かれた一枚です。川にかかる橋と行き交う小舟を組み合わせた構図は、彼が生涯好んで用いた「奥行きを感じさせる風景」の典型です。

そしてシスレーは「空から描き始める」と言われるほどで、画面の半分を占める鮮やかな青空が印象的。橋や道といった人工物を巧みに取り入れることで、視線を自然に画の奥へと導く工夫が随所に見られます。派手な色彩ではなく落ち着いたトーンでまとめられているにもかかわらず、水面に映る光の表現には見どころがあります。

シスレー作品を鑑賞できる美術館

シスレーの絵画は世界各地の美術館に所蔵されており、日本国内でも複数の美術館で実際に観賞することができます。海外では代表作の多くを所蔵するオルセー美術館をはじめ、以下のような美術館で作品を見られます。

美術館主な作品
オルセー美術館(フランス)モレのロワンの運河、ルーヴシエンヌの雪
フィッツウィリアム美術館(イギリス)ポール・マルリーの洪水
メトロポリタン美術館(アメリカ)ヴィルヌー=ラ=ガレンヌの橋
プティ・パレ(フランス)モレの教会
ポーラ美術館(神奈川県)サン=マメスのロワン河
国立西洋美術館(東京都)ルーヴシエンヌの風景
京都国立近代美術館村への道
ひろしま美術館(広島県)サン=マメス
栃木県立美術館(栃木県)サン=マメスのセーヌ河

上記以外にも、世界各地の美術館で所蔵されているため、外出や旅行の予定を立てる際にぜひ美術館をチェックしてみてください。

まとめ

アルフレッド・シスレーという画家は生涯を通してひたすら風景画一筋を貫いた印象派のひとりで、光や大気を丁寧に描く姿勢は多くの美術ファンを惹きつけてきました。有名な作品は国内外の美術館に分散して所蔵されているため、旅先や近場で観賞先を探す楽しみもあります。ぜひ実際に足を運んで、その繊細な光の表現をあなた自身の目で確かめて感じてみてください。

この記事を書いた人

サイトにアクセスしていただきありがとうございます!関東在住のオフィスワーカーこころです。ヨーロッパへの旅行が好きで、その中で美術館を訪れる機会が増えたことで絵画に興味を持つようになりました♪これまで興味がわかなかった方も楽しんでアートを身近に感じてもらえるような情報を発信していきます。

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